リラックスしたいから、美味しいから、習慣だから。タバコを吸う理由は様々ですが、「禁煙セラピー」考案者アレン・カーは、それらは表面的だと主張します。何度試みても失敗した方、9割の禁煙成功率を誇る「禁煙セラピー」、内容に一読の価値アリです。
体に良くないことは十分わかっているのに、なかなか禁煙を成功させるのは困難です。
「このひと箱で」なんて思っても、それが本当に最後のタバコになることは、あまりないようです。
近頃は嫌煙権という認識も広まっていますし、路上喫煙が禁止されている区域も増えています。
自動販売機では、「タスポカード」という登録証がないと購入できなくなりました。
タスポカードを作るのは面倒だから、これを機にタバコをやめる、といっていた知人は、今でもコンビニで買い続けています。
なぜこれほど多くの人が、気持ちではやめたがっているのに、禁煙に失敗するのでしょうか。
ニコチンへの依存という身体的な事情も、もちろんあるでしょう。
けれど、やめられない理由の割合ほとんどを占めているのは、精神的な依存だといいます。
体がニコチンを求めているのではなく、心がタバコを欲しがっているということです。
精神的な依存による喫煙の習慣化は、「気の持ちよう」という言葉で片付くほど、簡単なものではありません。
そんな、やめたくてもやめられない喫煙者の救世主ともいえるのが、アレン・カーであり、彼の考案した「禁煙セラピー」というメソッドです。
このメソッドを記した「禁煙セラピー」という本は、世界15ヶ国で翻訳され、大ベストセラーとなっています。
成功率が9割を超えるという、このメソッドを作ったアレン・カーは、一日100以上のタバコを33年間にわたって吸い続けてきた、ヘビースモーカーだったそうです。
なぜその彼が、世界中で毎年数万もの人を、卒煙させることができたのでしょう。
アレン・カーは、タバコがやめられないのは、タバコを吸わなくなった状態が、不安だからだ、と言っています。
禁煙に失敗したらどうしようという思いがストレスとなり、そこから逃れるために、そのストレスの原因であるタバコに手をのばしてしまう。
この「負のスパイラル」にはまってしまうことが、禁煙を妨げているとしています。
禁煙セラピーの内容は、強い意志による禁煙は、効果的ではないという考え方から出発しています。
本気でやめたいのなら、などと意気込む必要はありません。
一本吹かしながら軽い気持ちで読んでいるうちに、いつの間にかあなたの手元からタバコが消えているかもしれませんよ。